脱北に失敗した人たちのその後『トウルーノース』とは?現在の朝鮮半島

スポンサーリンク
アニメ映画 アニメ映画

北朝鮮で幸せに暮らしていたヨハン一家にある日襲った恐怖。

『トウルーノース』とは?

脱北に失敗した人たちのその後や朝鮮半島の今は?について気になったので調べてみました。

またこの映画に登場するヨハン一家は実在した家族なのでしょうか?

 


脱北に失敗した人たちのその後

1990年頃、

脱北者は中国朝鮮族が多く住む

延辺朝鮮族自治州に隠れ住んでいました。

同族の境遇を哀れんだ中国朝鮮族がこれを援助していたものの、

その後も脱北者は増え続け、

犯罪も頻発して治安に影響を与えるようになったことから

当初は放置していた中国政府も脱北者の厳しい摘発に乗り出すようになりました。

今から約25年ほど前までは脱北者もまだ安全に暮らせる状況にあったようですが

周辺国の政治状況によってそれも長くは続かず現在は以前より厳しい状況となっているようです。

中国政府は北朝鮮との友好関係を維持させたいために

脱北者を難民(保護を義務づけられる)とは認定せず、

不法入国者として中国警察に摘発された脱北者は

北朝鮮へ強制送還されています。

この中国の厳しい措置のため北朝鮮に送り返された人たちが多くおられます。

そして北朝鮮では許可のない出国は厳しく禁じられており、

強制送還された人々は北朝鮮で死刑を含む厳しい処罰を課せられることになり

拷問など非人道的行為が数多く伝えられています。

同じ国民に対してこのような非人道的行為を行っているのが自分の国だとしたら。。。と

想像してみても想像することが難しいです。

自由が当たり前の世界に生きている私たちは

自由に発言したり自分の行きたいところに自由にいけない人たちが住んでいる隣国、北朝鮮について

あまりにも知らないことが多いように感じてしまいます。




映画『トウルーノース』とは?

 

在日朝鮮人の帰還事業により北朝鮮に渡ったヨハンの家族。

父親が政治犯の疑いで逮捕されたことにより

母子もまた北朝鮮強制収容所に収容されます。

過酷な環境の収容所での暮らしにより母が死去。

残されたヨハンが自分を取り戻していくために

懸命に生きて行く姿を描いた長編アニメーション映画。

この作品は10年の歳月をかけて作られました。

かつての日本におられた在住朝鮮人の人たちが祖国、

北朝鮮への帰還事業というものがありましたが

北朝鮮へ帰った方々は

日本にいた時よりもさらに悪い状況下におかれたと言われています。

日本と北朝鮮は友好国ではないため

いったん北朝鮮に入国した方々は日本には戻ってこれないという悲惨の歴史の物語です。

劇場公開日:2021年6月4日

 



 

その朝鮮半島はどういった国なのでしょうか?

朝鮮半島はその昔日本と貿易をしていた国のひとつですね。

日本のある地域には朝鮮半島となじみのなる地名も見られます。

近くて遠い国。

それが朝鮮半島なのでしょうか。。

 




朝鮮半島の今は?

 

現在も主として朝鮮半島全域を示す場合は朝鮮と言いますが、

国家は北の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、

南の大韓民国(韓国)に分断されています。

北朝鮮と言われていますが朝鮮民主主義人民共和国が正式国名です。

1953年に朝鮮半島は38度線を境に

北側の北朝鮮と南側の大韓民国 (以下、韓国)に分断されました。

ですのでこの二つの国は1953年以前は一つの国であったということになります。

もともとはひとつの国であったのですが

戦争により二つに国に分断して

できた国の北側が北朝鮮、

南側が大韓民国(韓国)です。

南の韓国は北朝鮮が軍事的に進行してくることを警戒して軍事力を強めて徴兵制をしいています。

韓国軍が敵とみなして日々、軍事訓練を行っている相手は

もとはといえば同民族の人たちに対してなのです。

韓国は北朝鮮とは政治体制が違い民主主義国家ですが

北朝鮮は朝鮮労働党による一党独裁体制下にあります。

38度線の軍事境界線を挟み韓国と、

豆満江や鴨緑江を挟んで

中華人民共和国及びロシアと接している地理関係となります。

ですのでこの地理環境により豆満江を渡って脱北する人が多いということになります。

政治体制は社会主義共和制国家。

首都は平壌。

最高指導者は金日成、金正日、金正恩と親から子への世襲となっています。

政治体制は「共和国」となっていますが

3代に渡る世襲独裁体制とも言われています。

日本の防衛省のシンクタンク、防衛研究所は2017年に

「独裁化と粛清を通じた恐怖政治が続いている」と分析していますし

ヒューマン・ライツ・ウォッチも

「世界で最も抑圧的な国の1つ」

「あらゆる基本的な自由を大幅に削減し、

政治的反対、独立したメディア、市民社会、労働組合を禁止している」

「秘密裏に強制収容所を運営し、

そこでは政府への反対者と見なされた人々が

拷問、飢餓、強制労働を強いられている」と分析しています。

以上のことから朝鮮半島はもともとは一つの民族であったものが

戦争によって二つに国に分断され現在に至っていることをお知らせしました。

では、この映画に登場するヨハン一家は実在する家族なのでしょうか?

気になりましたので調べてみました。



ヨハン一家は実在する家族なのでしょうか?

『トウルーノース』は清水ハン栄治が監督を務めた作品です。

主人公であるヨハン一家が

実在した家族であるかどうかについて調べてみましたがどこにもその言及はありませんでした。

ヨハン一家が実際にいたかどうかは不明となりますが

清水監督が強制収容所への収容体験を持つ脱北者や元看守などにインタビューを行って

約10年の歳月をかけて作り上げた。と言及がありました。

ですので今作は清水監督が

複数の脱北者や元看守にインタビューされた中で

語られた証言で聞いた実在した脱北者や

政治犯等で当局に捕らえら強制収容所に収監された人物たちをモチーフにして

作られたフィクションになるかと思われます。

脱北者、元看守の証言は実在する脱北者のことが語られていたので

まったくのフィクションとも言い難いのではないかと思います。

ヨハンのように幸せに暮らしていた少年がある日、自分の父親が政治犯と疑われて

当局によって捕らえられた経験を持つ少年は実在したでしょうし、

ヨハンの母のように病魔に襲われても薬も治療も受けられずに

死んでいった人たちはいたのではないでしょうか。

ヨハン一家は実在した家族かどうかの問いにはどちらともいえない。が結論と思われますが

酷似した経験を持つ家族は実在したのだと思われます。




まとめ

脱北に失敗した人たちのその後は

不法入国者として中国警察に摘発され

北朝鮮へ強制送還されているのが現状でした。

『トウルーノース』とは帰還事業で北朝鮮に渡った家族のその後についての映画でした。

朝鮮半島は昔は一つの民族であったけれども戦争によって分断され

二つの国になったまま現在に至っていることを検証しました。

またこの映画に登場するヨハン一家が

実在したかどうかは詳しい記述がなかったため不明でしたが

ヨハン一家のモデルとなった家族は実在したのではにかと考察しました。

 

同じ地球上にある

同じ人間が住んでいる国、

それも日本と隣合わせの国で現在も起こっていると思われる状況。

アニメーション映像でないと表現しずらい北朝鮮のリアルを描いた

映画『トウルーノース』をご覧になってはいかがでしょうか。

おススメします。



 

コメント

タイトルとURLをコピーしました