『ラーゲリより』実話はどこまで?山本・犬クロ・遺書・いつの時代

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『ラーゲリより愛を込めて』は実話はなのでしょうか?

もしも、実話だとしたらどこまで実話なのでしょう。。

原作は『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』です。

いつの時代のことでしょうか?

そして主人公の山本幡男(やまもとはたお)は

実在の人物だったのでしょうか?

映画の中の犬クロはその後、どうなったのでしょうか?




 

山本幡生は実在していた人物だったのでしょうか?

主人公 山本幡男とはどういう人物だったのでしょうか?

映画『ラーゲリより愛を込めて』では山本幡生と仲間たちが

シベリアの地で捕虜として極寒の中過酷な重労働を強いられました。

 

そもそも、この映画は実話だったのでしょうか?

どこまでも仲間を助け、

自分を犠牲にしてまでも

仲間たちのためになることをした男、山本旗男という人は

ほんとうに実在していたのでしょうか?

いつの時代のことなのでしょうか?

それは、第二次世界大戦が終わった直後のこと

物語では本来なら、終戦であり解放されるべき人たちが

不当にもだ捕されて、

そのまま、シベリア捕虜収容所ラーゲリに収容されました。

 

旗男が残した遺書の内容について

ご興味のある方はこちらどうぞ👇

ラーゲリより愛を込めての遺書全文と内容・遺書は実話だった?
映画「ラーゲリより愛を込めて」は、 極寒のシベリアのラーゲリ収容所に 収監された山本幡男が 生きる希望を失わずに 仲間を励まし、 やがて帰国するまで 戦い続ける感動的な物語ですね。 この映画の中で 主人公の幡男が書き残して 奇跡的に日本の家...

 

 

山本幡男たち捕虜の帰国までの物語

ロシア兵から強制労働を

強いられ、

同じ日本人仲間から裏切られた幡生。

裏切りによって帰国列車から降ろされた幡生。。

それでも、仲間を励まして

「ダモイ(帰国)です!」と

どんな状況でも

日本に帰れることを信じ続けた幡男。

山本幡男という方は

実在の人物だったのでしょうか?

山本幡男について調べてみたところ

山本幡男は実在の人物でした。

ほんとにいたんだ

生まれは島根県隠岐郡小笠原諸島の無人島の一つの西ノ島。

西ノ島は父島の西約130kmにある島です。

島は安山岩の火山島で付近は海底火山活動が活発な地域。

西ノ島・大山地区にて生まれ幼少期を過ごしたた幡男。

西ノ島は自然豊かなところです。

特産品はイカ、岩ガキ、サザエ、

アワビ、ブリ、アジの漁業と畜産業、観光業です。

歴史的には非常に古い島で

後醍醐天皇が遠流されたところです。

大自然の真ん中で生まれ育った方だったんですね。

島全体が海底火山の上にあるので

地震も多かったんではないでしょうか?

大山地区というのは島の中でも問屋や船宿があり

大変賑わっていた地とのことですが

地区から少し出ればそこは大海原の日本海。

幼い頃から自然と向き合って

強く、

生きて来られた方だったんですね。

幡男は六人兄妹の長男として生まれています。

2023年現在の島は1482世帯で総人口は2546人!

高齢化率は48%!

ということは島の半分の人が高齢者です。

75歳以上の人口は25%ほどなので

そのほとんどの高齢者の方々は要介護状態では

ないかと思われます。

現在の人口が約2600人ほどなので

今から70年ほど前はもっと少なかったのではないしょうか。

このようなところで幡生は生まれました。

しかも幡生の父親は

小学校の校長先生をされていたようですので

島中の人全員に知られた父親であり、その家族だったと思われます。

シベリア抑留中に捕虜として

ラーゲリに収容されていた1953年(昭和28年)5月、

幡生は喉の痛みを訴え、収容所内の病院に入院

劣悪な収容所環境や栄養失調により、病状は悪化。

余命3ヶ月末期の喉頭癌性肉腫ですでに手遅れと診断ます。

戦場で十分な治療も受けられずに放置状態とされていた幡生。

同1954年7月、病状がすでに絶望的となった幡生

仲間が

幡生がいつも自分たちを励ましてくれていた

「ダモイ(帰国)ですよ!」という言葉をかけ

自筆で日本の母、妻子に遺書を書くことを勧めます。

もう、余命幾ばくも無い友達に対して

”遺書を書く”ことを勧めることができるしょうか。。

遺書を書くこと。すなわち、

”君はもう日本には帰れないんだよ!” と

宣言しているのと同じことではないでしょうか。

そんなひどいことを言えるでしょうか。。。

異国の地で。

誰よりもダモイを信じていた人に対して

”死を宣言するような言葉”をかけれるでしょうか。。

”仲間”だからこそかけれた言葉でした。

”仲間になったから”かけれた言葉でした。

そして幡生は

一筆、一筆ていねいに遺書を書き残しました。

翌月の8月25日、収容所内の病室で死去。

没年齢45歳。その死は誰にも看取られることのない

孤独な最期であったのです。

若すぎる死でした。

山本氏の生まれ故郷である島根県のしまね観光ナビによりますと

西ノ島にあるふるさと館という歴史民俗資料館の管内には

山本幡男氏の遺品展示室が設置され

「収容所から来た遺書」の幡男氏と戦友達の足跡を

中心にまとめている資料が保管されているようです。

ぜひ、資料館に行ってみたいです!!

戦時の年表、幡男氏の遺書、収容所の壁新聞、

収容所からのハガキなど、幡男氏の遺品を展示されているとのこと。

幡男氏の遺品はスターリンの死後、

ソ連赤十字社を通じ遺族に返還されたそうです。

無事に遺族の元に返還されたのが唯一の救いになったのでしょうか。。。

西ノ島を代表する景勝地「国賀海岸」の摩天崖には、

幡男氏の顕彰碑が建てられ平成10年に

「山本幡男を顕彰する会」が発足されています。

島根に行くときにはぜひ、立ち寄りたいスポットです。

西ノ島ふるさと館

『ラーゲリより愛を込めて』の主人公山本幡男は実在の人物でした!



『ラーゲリ』犬クロが氷塊の海を泳いで。。も実話?

映画の中で犬が冷たい氷塊の海を泳いでいたのを見ましたか?

わたしは一瞬、えっつ?!と思ってしまいました。。

捕虜収容所であるにも

かかわらず幡生や仲間たちは

犬を飼ってましたよね?名前はクロ。

しかも、仲間たちが

最後に引き上げるときに氷海を走ってきたクロを

引き上げ船に引き上げて一緒に連れ帰る場面もありました。

わたしは。。。??そんなことってある??!

と鼻をぐちゅぐちゅしながら頭半分では

?マークが大きくなってたんですが。。。

調べてみるとあの氷海を走りぬけて

引き上げ船に乗せられた犬も実在でした!!

映画『ラーゲリより愛を込めて』の制作委員会が

上演を記念して京都の舞鶴、東京新宿等で展示企画を開催。

展示会では引き上げ者たちが帰港した地である

京都舞鶴の舞鶴引き上げ記念館等で展示されていたパネルの中に

氷海の上を走ってラーゲリからの抑留者を乗せた船、興安丸に近づいて来る

クロの写真があるんだそうです!

そしてラーゲリ収容所内で日本人に飼われてたクロが

日本人捕虜たちと一緒に写ってる写真もあるんだそうです!!

なんということでしょうか!!!

ほんとだったんですね。

実話だったんですね!




『ラーゲリ』はどこまでほんとうなのでしょうか?

角川書店と読売新聞社が共同で

「昭和の遺書」を募集した1986 年(昭和61年)

幡男氏の次男山本厚生氏の妻であるヒカルさんが

もじみに幡男の遺書を投稿することを勧められ

もじみは幡生の遺書を投稿

そして「昭和の遺書」の企画の編集を務めた

ノンフィクション作家の辺見じゅんさんの目に留まり

辺見じゅん自らが電話してもじみに書籍化を提案されたそうです。

翌1987年、雑誌『文藝春秋』に

幡生らの収容所での生活と遺書の経緯を綴った中編作品

『ラーゲリからの遺書配達人』を発表ました

1989年(平成元年)に『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』が刊行。

同年、講談社ノンフィクション賞を受賞。

翌1990年(平成2年)に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。

2019年(令和元年)5月には

「平成時代の本のベスト5」として選ばれています。

 

京都舞鶴市にある舞鶴引揚記念に今ものこされている

引き上げ時の写真。

やっとの思いで祖国日本に帰ってきた引き揚げ者のひとたち

けれども、その中に幡生の顔はありません。

『ラーゲリより愛をこめて』はどこまで実話だったんでしょうか?

それは

原作『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』が講談社ノンフィクション賞や

大宅壮一ノンフィクション賞を受賞したことからも

細かな設定は色付けされているかもしれませんが

映画のおおすじはほぼ実話にもとづいたものであるとおもわれます。

極限状態でも人のやさしく、

「ダモイ」の希望を捨てずに

仲間を勇気づけた男がいたんですね。

旗男のからだは生きて帰ってくることはできませんでしたが

 

旗男の心は

遺書となって、日本にいる愛する家族の元に、

妻の元に帰りました。

遺書は、あるものは衣服の中に縫いこんで、

また、暗記して日本に持って帰りました。

 

時代は第二次世界大戦終戦直後からの話。

仲間に裏切りられスパイだったと密告された山本幡生。

日本への帰国船の後を追って氷塊の海を泳いだ犬クロ。

仲間たちが信じられない方法で遺書を日本の家族の元へ持ち帰ったこと。

 

映画『ラーゲリより愛をこめて』は実話に基づくものでした。

むせび泣きをしたい方におススメの映画です。

 

出典:Wikipedia

   京都舞鶴引揚記念館HP
   西の島観光協会
   「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会



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