実話か?『関心領域』アレクサンドラ・ビストロンりんごの少女は実在していた! 

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映画『関心領域』を観ました。

わたしにとって、

 

今まで観たどの映画よりも

印象的な映画となりました。

 

その中でも特に印象的なシーンは、

 

モノトーンの

サーモグラフィで映し出される

リンゴを持った少女の姿です。

 

この少女は実在したのか?

実話であるのかどうか?

 

興味があったので調べてみました。

ご興味のある方はご一緒にどうぞ!



実話か?『関心領域』アレクサンドラ・ビストロンりんごの少女

この少女は単なるフィクションではなく、

実在の人物である

アレクサンドラ・ビストロン・コロジエイジク

(Aleksandra Bystroń-Kołodziejczyk)

という勇敢な女性でした!

 

アレクサンドラは

1927年7月26日に

ポーランドのブジェシュチェで生まれました。

 

彼女の父親は測量技師で、

1940年にナチスによって

アウシュヴィッツに収容されました。

 

この少女が

アウシュビッツ強制収容所の囚人たちに

心を寄せていたのは

 

単なる他人への憐れみや

同情心ではなく

 

アウシュビッツ強制収容所には

自身の父親が

収容されていたこともあり、

 

少女の

この行動は

父親への愛情表現だったのではなかったかと

推測しました。

 

もしかすると

父親の好物がリンゴだったのかも知れませんね。

 

単に収容所内に収容されている

一般的なユダヤ人にというだけではなく、

 

個人的な

父親への差し入れであったのかも知れない

推測しました。

 

父親に食べてほしかったのでしょう。

 

アレクサンドラは、

父親の不在中、

母親と

姉のマリア・ビストロン(結婚後の名前はマリア・コビンスカ)

と共に生活していましたようです。

 

父親の不在が

どれほど心細くその安否が心配であったでしょうか!

 

第二次世界大戦中、

アレクサンドラとマリアは

ポーランドのレジスタンス運動に参加しました。

 

特にアレクサンドラは

12歳の若さで、

 

収容所の囚人たちに

食料や薬品をこっそりと

届ける活動を行っていました。

 

彼女はその勇敢な行動から、

ナチスによって

「ユダヤのおばさん」(Judentante)と呼ばれ、

 

囚人たちの命を支える重要な存在となっていました。




実話か?『関心領域』アレクサンドラ・ビストロンりんご少女の自転車とドレス

ジョナサン・グレイザー監督が

映画『関心領域』を制作するにあたり、

 

ポーランドで

リサーチを行っている際に、

 

90歳になったアレクサンドラに出会いました。

 

この出会いが

映画制作の大きなインスピレーションとなり、

 

彼女の実際の経験が

映画に反映されました。

 

映画の中で、

アレクサンドラが

収容所の囚人たちに

リンゴを隠して渡すシーンがあります。

 

このシーンは彼女の実際の体験に基づいており、

 

映画で使用された自転車や

ドレスは

彼女自身のものでした。

 

アレクサンドラの

勇敢な行動が

 

映画にリアリティと感動をもたらしています

 

わたしも

 

映画のリアリティーを感じ、

感動を覚えました。

 

身の危険を犯してまで

誰が食べるかわからない

リンゴを隠していた少女。

 

サーモグラフィーの映像に

映し出されたひたむきな、

真剣な顔を

わたしは12歳の少女の顔とは

思えませんでした。

 

わたしは

ドキドキしながら

観客席から

少女の顔を見ていました。

 

彼女の勇気と決意に満ちた行動は

この映画のハイライトシーンではないかと考察しました。

 

 

 

映画『関心領域』年齢制限があるのかどうか?

ご興味のある方はこちらからどうぞ👇

『関心領域』年齢制限・G判定は妥当?何歳から?暴力・恐怖・性的内容・薬物を検証!
映画『関心領域』は、 第二次世界大戦下の ポーランド・オシフィエンチム郊外にある アウシュビッツ強制収容所の 所長ルドルフ・ヘスと その家族の日常を描いた作品ですね。 映倫の判定はG判定でした。 G判定はすべての年齢層に適しており、 特に ...

 

 



 

実話か?『関心領域』アレクサンドラと姉マリアのレジスタンス活動

アレクサンドラとマリアは、

ポーランド国内軍(AK)に参加し、

将校として働きました。

 

二人はドイツの占領下で、

囚人やその家族を助けるために、

 

収容所の囚人たちに

食料やメッセージを届ける活動に

従事していました。

 

アレクサンドラは、

「ユダヤのおばさん」として、

囚人たちに食べ物や物資を提供していました。

 

このような愛称がつけられるほど

彼女たちの活動は、

ナチスによって非常に危険視され、

 

彼女の命も常に危険にさらされていました。

 

それにもかかわらず、

彼女はその活動を続け、

数多くの命を救いました。

 

彼女は英雄であり、

有名な人物だったのです。




実話が『関心領域』に及ぼしたもの

映画『関心領域』は、

アレクサンドラ・ビストロン・コロジエイジクの

実話を基にしたシーンが

多く含まれています。

 

ジョナサン・グレイザー監督は、

 

彼女の勇敢な行動と

レジスタンス活動に敬意を表し、

 

映画を彼女の記憶に捧げました。

 

すなわち

ジョナサン・グレイザー監督は

 

この実話に基づく場面を

文字通り自らの

 

”関心領域”

 

として

映画の中に

位置づけていたのだと考察しました。



実話か?『関心領域』アレクサンドラの遺産

アレクサンドラは

2016年9月16日に亡くなりましたが、

 

彼女の勇気と献身は

今なお多くの人々に影響を与え続けています。

 

彼女と姉のマリアは、

ブジェシチェの墓地に

家族と共に埋葬されており、

 

その遺産は

次世代にも引き継がれています。

監督が

彼女にインタビューした

数週間後に

彼女は永眠しています。

 

なんというタイミングでしょうか!

監督に取って

この実話は

過去の実話で

終わらせるものではなく

 

監督自身が直面した実話となっていたのです。

 

彼女が永眠してから

8年目の2024年現在。

 

この映画が公開された各国、

日本に於いても実話は遺産となりました。




実話?『関心領域』りんご少女 まとめ

アレクサンドラ・ビストロン・コロジエイジクの

実話に基づく映画『関心領域』は、

歴史的事実を基にした

シーンが多く含まれており、

 

彼女の勇敢な行動が

物語に深い感動を与えています。

 

この映画を観ることで、

 

私たちは

彼女の勇気と献身を思い、

彼女の遺産を称えることができます。

 

映画全体は

明るい陽の光に照らされた場面が多い中、

 

モノトーンの

サーモグラフィで

映し出される少女の姿。

 

実は明るい場面が

この映画が映し出そうとした

人間の闇の姿であり

 

モノトーンの

サーモグラフィで

映し出された

リンゴを持った少女の姿こそが

この映画が映したかった

 

”光” であったのだと考察し

 

結論しました。

 

12歳と言えば日本でいえば小学6年生。

感受性が強く

正義感に満ち溢れ、

恐いものがない年頃だったのでしょうか。

 

この勇気ある少女が隠したリンゴ。

 

いったい誰が食べたのでしょう。

 

大好きなパパだったらいいのに。

と思ったわたしでした

 

リンゴに隠したメッセージ

 

”わたしはあなたをおぼえています。” 

 

も見つけてくれますように!

 

出典:Wikipedia

  ​​ Oświęcim Museum

  The Cinemaholic

  DEADLINE 2023.5.20

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